2012年10月05日

千の妄想に乗って〜私はそこにはいません

saito_zensyu2.jpg斎藤喜博全集は氏の教育実践をまとめた非常にすぐれた著書です。今、教師をしている人たちにも、参考になる内容がたくさんあります。

なくならないうちに、ぜひ揃えておきたい著書と言えます。

私が始めに影響を受けたのは教育学のすすめ (1969年) (学問のすすめ〈13〉)ですが、この本の中に「君の可能性」と題して、島秋人の話がありました。

彼は強盗殺人の罪で死刑囚になりましたが、読んでいくうちに、いったいこの罪は彼の罪なのだろうかと思うようになりました。

可能性を見出すことのできなかった教育の貧困ではないかと。

彼が小学生の時、図工の時間に先生から「構図がよい」と言われたひとことが刑期を待つ彼の心に蘇ってきた、暖かい言葉だったのです。

教師の言葉の大切さ、重みを感じました。

私はこの教育学のすすめ (1969年) (学問のすすめ〈13〉)を契機に、氏の実践に関心を持つようになりました。

そして、さっそく本屋に注文したのを覚えています。

氏の著書は学校の教師だけでなく広く、一般の方々、企業のリーダーにも読んでいただくとよいと思います。

人によっては、実践をしても実践から学び取る鋭敏な心がなく、あたりまえの一般論しか書けない人もいます。

もっとも、そういう本は自費出版でもない限り、店頭に出ることはありません。

実践しても実践がない妄想集ではただの粗大ゴミです。

妄想で書かれた対象人物は「一体、そういう人がどこにいますか?(5WH)」と言いたくなるものもあります。

妄想の中の人物は架空ですから、現実に人はいません。

だから、千の妄想があっても、そこに人はいません。それで、他人から見たら「私はそこにはいません」となるのでしょう。

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posted by edlwiss at 09:44 | Comment(2) | TrackBack(0) | 教育研究
この記事へのコメント
 当方の見識と常識の欠如を感じさせられた今日の管理人様の記事でした。全集は読んだことは無いだけでなく、あることすら知りませんでした。
 構図の良さを褒めた先生が居たのですね。なるほど。私は小学校のとき、悪筆、今でもですが、絵も図工も音痴と言うべきレベル。音楽も。芸術は全く疎遠でした。学校引率の見学は良くいきましたが、自主的な手抜きショートサーキットばかりでした。
 そんな私なのに、粘土の時間に、センスが良い、と褒められました。4年生ぐらいのときでした。それから、ヨーロッパの城の粘土を毎週作ったように覚えています。馬鹿の一つ覚えのように。ですから、城や戦艦に興味を持ちました。
 私は欧州や日本の城を見るのが好きです。仕事で出張しても、休日に博物館の飛行機や戦艦も見に行きます。お陰で、インダストリアルデザインなら、良い悪いの判断はかなり正確でした。
 小学校の色々な先生の一言は今でも忘れられません。怒られたのは一度だけ。言葉で捨てられたのも一度だけ。戒めとして今でも良く覚えています。そうなのですね。琴線に響く一言が大事なのでしょう。
 小学校に成績はありませんでした。家でお前は音痴だとからかわれていました。事実、ひどい音痴。おまけに蚊の泣くような声とも言われていました。
 それなのに、中学の音楽の先生は副担任でした。英語が担任、音楽が副担任。両方とも全く自信がありませんでした。
 ところが副担任は野球大好き男。私のような野球少年が好きだったのかも。私も怖くなくなりました。クラス全員が1人ずつ歌う最初の試験で、上手いと、褒められました。上がって裏声になったのに、です。理由はでかい声だった、そうです。居直って声を張り上げただけ。同級生はげらげら笑っていました。
 今でもカラオケは上がって裏声になり、音痴になります。楽器は全くできません。でも、講演なら習ったことがない落語調でも、著名なコーディネータと博識のスピーカーが複数いる舞台でも、漫才でも芝居でもやれと言われたらできる、かも。
 中学校の恥ずかしさに比べたら、オジサンやおじいさんの恥など、屁の河童です。これも中学校の副担任の一言のお陰なのでしょう。今日もありがとうございました。
Posted by tsuguo-kodera at 2012年10月05日 12:31
私自身も、子どものころ、短いが心に残った先生の言葉があります。

それを思うと、自分が言葉を発する時、短い言葉でも人によい影響を与えるものならいいですが、反対に傷つけてしまう言葉に気をつけなければいけないと思っています。
Posted by dolce at 2012年10月07日 22:21
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